コンフェデレーション・トレイルは、プリンス・エドワード島全土を結ぶハイキング/サイクリングコースです。廃線となった線路を利用してつくられたこのトレイルは、趣のある村々を抜け、きらめく小川のほとりを通り、湿地帯や広葉樹林へとつづきます。

プリンス・エドワード島は、カナダを横断する長距離歩道トランス・カナダ・トレイルを最初に完成させた州としても知られています。その完成以降も、各地域のコミュニティが島中のトレイルを整備しつづけています。

プリンス・エドワード島サイクリングガイド

コンフェデレーション・トレイルでサイクリングを計画している人には、「コンフェデレーション・トレイル・サイクリングガイド」がおすすめです。このパンフレットには、サイクリングを楽しむ人々をサポートするために発足したサイクリスト・ウェルカム・プログラムに参加する宿泊施設も紹介されています。

コンフェデレーション・トレイルの歴史

1989年にプリンス・エドワード島の鉄道が廃止されたとき、島の人々はユニークなことを思いつきました。島全土を結ぶウォーキングとサイクリング用のトレイルをつくることにしたのです。そのアイデアは形となり、最終地点まで拡張し、整備を終えたトレイルが完成しました。トレイルの両端にあるエルマイラからティグニッシュまでの総距離は279kmですが、きれいに小石を敷いて整備されたコースは総延長357kmにおよびます。シャーロットタウンの中心や海沿いのスーリ、ジョージタウン、モンタギューなどの町、コンフェデレーション・ブリッジのあるボーデン−カールトンもつないでいます。

州全土を横断するコンフェデレーション・トレイルは、さまざまな町や村を抜け、多種多様な風景の中を進みます。まだ鉄道として機能していた時代、このトレイル沿いにいくつもの村が生まれました。トレイルが交通の要となり、島の地形による苦労が解消されたのです。今ではこの道を歩きながら、島の多彩な表情をゆっくりと楽しんでもらえるようになりました。ストーンダストが敷かれた道はウォーキング、ハイキング、サイクリング、ジョギング、車いすでの散策などに最適で、島の端から端まで途切れることなくつなぐ多目的ルートとして活躍しています。鉄道の時代から1世紀以上にわたり、旅行者たちは、小さな村々に広がるのどかな田園や森林、小川の景色を満喫しているのです。

トレイルでは、プリンス・エドワード島の生態系や歴史も楽しみたいもの。コンフェデレーション・トレイルは、自然や文化と融合し、この島独自の風景を生み出しています。ここには、大きな木々から小さな昆虫まで、植物、鳥類、両生類、爬虫類、魚類、哺乳類などあらゆる生き物が生息しています。どの種も特定の自然環境をすみかとしているため、生息環境について学んでいけば、トレイル沿いの生態系がわかります。トレイルは、広葉樹林や針葉樹林などの森林から、草原、生垣林、高原、湿地、河川、池などへと続いています。これらの自然の周辺には、多種多様な生き物たちが生息する環境が整っています。トレイルは、さまざまな生態系を観察できる絶好のスポット。自然愛好家たちにとって最高の遊び場です。たとえばバードウォッチング。トレイル沿いの植生と野鳥の生息地には簡単な規則性があることがわかります。ブルーベリー畑が連なる場所には、チュウシャクシギやホソオライチョウ。サルオガセには、アサギアメリカムシクイ。湿地や幼齢林には、ウグイス科の鳥たち。河口には、ワシ、カモメ、カモ、サギ、ガチョウ。食用ベリーやリンゴの木には、レンジャク、ライチョウ。そして枯れ木には、キツツキ、アメリカゴガラ、ゴジュウカラなどの野鳥が集まります。プリンス・エドワード島は、渡り鳥の東側の渡りルート上にあるため、4月と8月の渡りが始まる季節にはより多くの野鳥が観察できます。

歴史遺産は、地方の町や村とは切っても切れない関係にあります。どの村にも、その土地ならではの大切な言い伝えがあります。民族の移住にルーツを持つものや、鉄道の駅や河川に由来するものなど、村の名前からもその場所の歴史を想像することができます。島の文化の歴史は、幾層にも重なりあった大地、海、人々の記憶です。その一端は、フェスティバルや劇場、音楽、現地の博物館などで垣間見ることができます。こうした歴史遺産はすべてトレイルからアクセスできます。トレイルにはさまざまな人々が集まってきます。自然愛好家、アーティスト、歴史学者、写真家、さらには野イチゴ摘みや午後のピクニックを楽しむ人も。プリンス・エドワード島鉄道が完成した1875年、鉄道建設者たちは自分たちが敷設した線路がやがて人々に愛される散歩道になるとは夢にも思わなかったことでしょう。