文=エリザベス・R・エパリー

2008年に100周年を迎えた「赤毛のアン」。作者であるルーシー・モード・モンゴメリの独創性とイマジネーションに敬意を表し、プリンス・エドワード島は2008年を「赤毛のアンの年」として制定しました。

100年前の1908年6月、モンゴメリの長年の夢が実現しました。処女作「赤毛のアン」が出版されたのです。小説は瞬く間にベストセラーとなり、世界中で人気を得ることとなりました。その後、現在にいたるまで数十カ国語に翻訳され、舞台や映画、音楽、絵画、マルチメディアの題材として何度となく取り上げられてきた「赤毛のアン」。文化や世代の壁をこえ、世界中の何百万人もの人々に愛されつづけています。

物語の主人公は、孤児院からやって来たソバカスのある赤毛の女の子。おしゃべりで想像力豊かなこの少女は、プリンス・エドワード島の赤土の道や花が咲きみだれる野原にすっかり夢中になってしまいます。「赤毛のアン」の出版から数カ月のうちに、小説の中に登場する「恋人の小怪」や「お化けの森」を一目見ようと、人々がプリンス・エドワード島へとやってくるようになりました。モンゴメリが生き生きと描写したのどかな島の生活についても、自分たちの目で確かめてみたかったのでしょう。その人たちが失望することはありませんでした。それどころか、それから長年にわたって観光客が島を訪れるようになったのです。人々はここで、モンゴメリが描いた島の豊かな慣習と伝統、「ルビー、エメラルド、サファイヤ」とまるで宝物のように表現した大地、田園、海の美しさに出会うことができます。そして自分自身がアンになったかのように、プリンス・エドワード島にふるさとの温もりを感じる人たちが大勢いるのです。

「赤毛のアン」の年である2008年には、島民をはじめ地域や学校、図書館、アーティスト、企業などさまざまな団体がプリンス・エドワード島出身の作家の功績をたたえました。彼女が生み出した元気な女の子、アン・シャーリーは今もなお人々の心を明るくし、その小説「赤毛のアン」は訪れたものにしか味わえない島の深い魅力の一端を読者に伝えてくれます。

物語の世界にひたり、アンに思いを馳せ、かけがえのない島の宝物を一緒に祝福しましょう。100周年の年が終わっても、プリンス・エドワード島では、いつでも世界的な名作「赤毛のアン」を大切にしつづけています。